広告 当サイトのコンテンツには広告を掲載しています
【体験談】そんなことある?普通分娩予定が緊急無痛分娩になった出産レポ
無痛分娩って取り扱っている産院もまだまだ少ないし勧めてくる産科医というのもあまり聞いたことないですよね??
これは、無痛分娩を取り扱っていることも知らなかった私が医師に無痛分娩を勧められた出産レポです。
何かの参考になれば幸いです。
無痛分娩を扱っていることすら知らなかった
産院のHPをチェックしてみてもどこにも「無痛分娩」の文字はナシ。バースプラン作成時にも母親教室の時にもそんな案内は一切ナシ。
本当は無痛分娩で産みたかったけれど、まだまだ無痛に対応できる産院が少ないのも事実。
仕方なく諦めたというのが本音でした。
そして時は流れ予定日超過から7日後、ようやく前駆陣痛らしきものが来ました。
入院が決まり、「普通分娩怖い!!怖すぎる!!でもなんとか耐え抜くぞ!!」とビビりまくりながら決意した矢先のこと。
産科医「あなたには無痛分娩をおすすめします」
・・・・?????
は????
41w0d
すでにこの表現すら懐かしい(笑)
予定日超過しまくってようやく前駆陣痛が来たので朝イチで病院へ。
昨日は一晩我慢した。全然眠れなかった。でもきっと全然弱い痛みなんだろうな…というくらいの痛み。
お腹より腰が痛い。陣痛間隔は10分以内でバラバラ。
入院させてくれなかったらどうしようという不安もありつつNSTや内診を済ませる。
子宮口、せめて3センチくらいは開いているはずだ。多分それくらいの痛みだ。
うーん、子宮口はまだ開いてないね。
赤ちゃんもまだ下がってない!
これがひとつ目の「は???」。
一晩痛みに耐えたのに体の方は出産準備整ってないんかい!!!
今日中に産むつもりで来たんですけど!!!
びっくりですよもう・・・
既に萎え萎えですよ・・・
着替えを済ませている最中に先に夫が診察室に呼ばれて先生と話をしていた。
もう予定日もだいぶ過ぎていることだし入院しましょう。
でね、あなたは骨盤底筋がガッチガチに固いのね。
子宮口も開きにくいの。
陣痛の痛みで体が緊張したりすると余計に開きにくくなって時間ばっかりかかる可能性があるから無痛麻酔を使いながら陣痛促進剤を打つのをおすすめします。
「は????」2つ目。
骨盤底筋を鍛えろとは聞いたことがあるけど、固いのはダメなの???
緩い方がダメなんじゃないの???
ていうかそれもっと早いうちからわからなかったの???
と疑問しかない。
いやそれより無痛て!!!この病院無痛分娩取り扱ってたの!?初耳なんですけど!HPにも口コミにもそんなこと書いてなかったじゃん!!!
無痛にできるならしたいと思ってたけど急に言われると逆に不安だよ!!!
ていうか医者が無痛勧めてくるってよっぽど難産になりそうってことなのー!!!!???
とベラベラ突っ込みたいところではあったが断続的に陣痛も来ていたので「・・・考えさせてください」だけ言うのが精一杯でした。
思ってたんと違う
たくさんの人の出産レポを読み漁っていた頃の私は無痛分娩はこんな認識でした。
無痛分娩ってある程度子宮口開くまで待ってから麻酔して、残りの陣痛から出産までは痛みなく終わるんでしょ?
陣痛の感覚がないからいきみ方がわからないこともあるらしいし私も無痛で産みたいよ~!
なんで近場に無痛対応の病院ないんだよ~!!!
ところが先生から説明されたのは以下の内容。
- 麻酔の容量は最低限
- ちゃんといきむ感覚がわかるように麻酔は下半身全体にはかけない
- だから産むときは痛い
- 陣痛の痛みを軽減して子宮口を柔らかくする目的で無痛麻酔を使う
いわゆる私の望んでいた「完全無痛」ではないのだと悟った。
参考東京マザーズクリニック
それでも麻酔があるのとないとではだいぶ違うんだろう。
あれだけ無痛いいなぁってずっと思ってたのになぜか渋っていた私。
正直、帝王切開の可能性もあるから麻酔入れる管だけでも入れとくと安心かな
!?
ちなみに、先生から無痛勧めることってどれくらいあるんですか?
全体の1割もないですね~
いや病院ついてからの数十分でこの情報量の多さ!
もちろん赤ちゃんの安全のためなら帝王切開だって受けるさ。
え、でも・・・えぇ~・・・
私、今の時点で安産フラグ折られてるの???と心もぽきぽき。
この先生の一言で無痛分娩を受けることを決意しました。
入院完了
テンパりつつも入院手続きへ。かれこれ20年以上ぶりの入院。
この病院の最大メリットは全室個室ということ。
病室に着いて最初にしたことは入院着への着替え。
- ワンピース型(めっちゃ丈短い)の入院着
- 着圧ソックス
- 産褥ショーツ(持参)
という出で立ちでいざ出陣。
助産師さんが備品とかスケジュールの説明をしてくれるも痛みでほぼ聞いてなかった。
麻酔の同意書とかは夫任せ。
やっぱりお腹の痛みより腰が痛すぎる…
そしてなんかめっちゃお尻に何か挟まってる感覚が強まってきた!超不快!
わちゃわちゃしてるうちに促進剤を打つ準備と同時に人生初の浣腸・・・
いや、やるなら母親教室で前もって教えといてよ!!!
できるだけ我慢してからトイレに行ってくださいね~
いや無理ー!!!
1分も我慢できたかどうかわからない・・・
困ったことに浣腸でスッキリしてもお尻の挟まってる感はまったく取れず。
いわゆる「下がってきてる」ということなのだろうか。
でもついさっきまだ下がってないって言われたしな・・・
もうあとは血圧測定されたり点滴の針入れられたりでまな板の上の鯉状態。
ただただ痛い…というより何か出そうな感覚。
昼食の時間になったけど当然食べられるはずもなくただ耐えるのみ。
硬膜外麻酔初体験!
なんやかんやそれから1時間近く経った頃、ようやく麻酔を入れることに。
手術室なんて初めて入った!!!
まず手術用の帽子をかぶらされた。
血圧計、心電図、SPO2などなど機械をたくさん装着されてガチの手術っぽい雰囲気。
あとはひたすら背中を丸くして待つのみ。
いやいや背骨に針とかやばいだろ・・・
いやでも陣痛の方が確実につらいから耐えろ!耐えるんだ私!
表面麻酔をしたかどうかは不明だけど針が入ってもそんなに痛くなくて拍子抜け。
麻酔が入った瞬間は背中にヒヤッとする感覚があった。
あとからじんわり温かくなるような不思議な感覚。
控えめに言って感動した。
これならいける。これで勝つる。
お腹を触ってみると皮膚の感覚が鈍くなってるかんじ。触ってる感覚は普通にあるけど麻酔が効いていることがわかる。
麻酔が終わって病室までは歩いて戻った。普通に歩ける。
手を付けられなかった遅めの昼食を取れるくらいの元気が出た。
待っていた夫にも「麻酔痛くなかったわ~」と自慢し、
「お昼まだでしょ?外で食べておいでよ~☆」なんて言えちゃうくらい。
まもなく促進剤もスタート。
麻酔の効果
麻酔が入って少ししてからあることに気付く。
私は妊娠中から寝返りや立ち上がる時に激痛と言っていいほどの恥骨痛があった。
それが麻酔をしても普段通り痛い。
お尻の挟まってる感覚も気持ち弱まったかな?程度でまだ全然ある。
あ・・・れ・・・???
まさかの陣痛復活
嘘だろ・・・麻酔入れてまだ2時間も経ってない。
いやお腹には効いてるのかもしれないけど腰がめちゃくちゃ痛い!!そしてお尻から何か出そう!!!
テニスボールで腰を押してもらうと楽になると出産レポで読んでいたので夫にやってもらおうとしたものの、
- お腹にはNST装着
- 胸には心電図の線
- 背中には麻酔の管
- 左腕には点滴
と医療機器がベッド周りにたくさんあったため夫があまり近寄れないという事態。
仕方がないのでテニスボールを腰に敷いて自分で押すくらいしかできなかった・・・
そしてお尻もつらすぎるのでお尻にもテニスボールを押し付けることに。
テニスボールのダブル使い。
これだけでも体力奪われる・・・
麻酔と促進剤の成果は?
夕方になり、この日の分の促進剤は終了。
再度子宮口の開き具合を見てもらう。内診ってなんであんな痛いんだ声出るわ・・・
いやー!ガッチガチだね!せいぜい1センチってところかな!
本日2度目の「ガッチガチ」いただきましたー!
しかもほぼ開いてないやん!!!
心が折れました・・・
麻酔は1日最大10回、最短2時間おきで追加可能。
(ナースコールして依頼するシステム)
心折れまくった私は夕食も食べず(食べられず)、麻酔の追加をお願いするのもなんか嫌でただただつらくて痛くて先が見えなくて夫の前で大号泣。
そこに夜勤の助産師さんが挨拶に来てめっちゃ気まずい!!
泣いてるところを他人に見られるのは大嫌い。
このときはまだこの入院中に何度も泣くはめになるとは知る由もなかった・・・
1人の夜。陣痛室へ移動
号泣しながらなんとか数口夕食を食べてから陣痛室に移動。
この病院は面会者は20時で帰されるシステムなので夫は帰宅。
全然生まれる気配もないので付き添いもダメらしい。
寂しくて心細くてまた号泣。
心配だしもう我慢しないで麻酔追加してもらおう?
ということで夫が帰ってしまう前に麻酔追加。
少しの間痛みは和らぐけれどもうお尻の圧迫感が異常。既にいきみたい・・・
23時ごろにはほとんど麻酔が切れて結局一晩中眠れず。
皆さん、覚えているでしょうか?
昨日も一睡もしてないということを・・・
「陣痛が痛すぎて気絶するように寝た」なんて話もよく聞きましたが悲しいかな、自分でもあーこれは微弱陣痛だなという自覚があったんです。
NSTの波形もあまり変わらないし。
本陣痛とは比べ物にならないほどの弱い痛み。でもつらくて眠ることはできない痛みが数分おきにやってくる。
痛いのに眠い、寝たいけど痛い。
今ならこう思う。「麻酔追加して少しでも寝ろ」と。
何を意地張って朝まで我慢してんだ無痛の意味ないだろ、と。
41w1d
朝イチで内診。
結果は・・・2センチ。
少しでも開いてくれたおかげか昨日よりは内診が痛くない。いや痛いけど。
AM8:00~促進剤再開
痛みで朝食はほぼ手つかず。
昼前には麻酔を追加してもらったので昼食は9割食べられた。
そしてやっと1時間くらい寝られた・・・
夕方、促進剤終了、再度内診。
子宮口4センチまで開いた!
腰とお尻には麻酔が効いてる様子ナシ。
テニスボールダブル使いも少し慣れてきた。
夫がどうしてたかは覚えていないけれど、ちゃんと付き添ってくれてたはず。
この日も20時以降の付き添い不可だったけど泣かなかった・・・えらかった私。
夜間は麻酔を2回追加。
麻酔中にはNSTをつけていたわけだが、この期に及んで息子、ボッコボコ動きまくり。
胎動激しすぎてアラーム鳴りまくり。
つらい中でもちょっと和んだ出来事。
夜中の1時に麻酔を追加してからはちょっと耐えた。というか耐えられた。
促進剤を止めると明らかに陣痛が弱まってるのがわかる。
41w2d
「もし陣痛が来なかったらこの日に入院しましょう」と言われていた日になってしまった。
ここまで遅れるとは思ってなかった。
朝イチ内診、3~4センチで前日との変化なし。
AM7:00 麻酔追加
AM8:00 促進剤スタート
AM9:00 医者の内診
やっと5センチまで来た。やっと半分。
昼食前にも麻酔追加。
が、明らかに効きが悪い。
赤ちゃんが下がってくると効きが悪くなるらしい。
痛くてしんどすぎてここからの記憶が曖昧。
PM2:00 内診
7センチ。順調・・・
やっとここまで来たよ・・・
あれ?破水してない?
膜がないよ!!
ちょいちょい出血してたけど破水だったのか!
バシャー!みたいな感覚ではなかったから気付かず。
夕方には産まれそうだから強めにグリグリしとくね~
助産師さんと先生ダブルでグリグリされた。
こんな痛いことってある!!!???
めっちゃ痛いのとやっとここまで来たかっていう安心感でまた泣いた・・・
夫、破水してることと夕方には産まれそうということを私の両親に連絡。
そして最後の麻酔を追加。
子宮口全開まで待つとのこと。
もう麻酔が効かない!!!!
腰が爆発する!!!!!
「無痛」とは何なのかと小一時間問いただしたい。
タオルを口に当てながら息を吐いて耐えた。テニスボールはもう意味がない。
NSTの波形もめっちゃ規則的になってきて数値も80くらいまで上がっていよいよ・・・というかんじ。
分娩室へ移動
16:00までなんとか耐えてまた内診。
9.5センチ!!!!
ここまで来たらもう逃げられない。覚悟は決まった。(決まってない)
今のうちトイレ行ってきて!!!
そしたら分娩室行こう!!!
いやなんだその苦行!!!
・・・あれ!?出ない!!!
何時間もトイレには行ってなかったのに排尿が出来ない!
そして普通に陣痛来てるからトイレからなかなか出られない!!
なんとか痛みが引いた瞬間にトイレから這い出てきた。
助産師さん数名がバッタバタで準備中。
夫に手を引かれいざ分娩台。
立ち会いは希望していなかったので夫には隣室で待機してもらうことに。
自力で尿が出せなかったせいで人生初の導尿。
今思えばそんなに痛くなかったのに「いたあーい!!!」とか言ってすみませんでした
いきむとは?
分娩台に乗った。
内診のときに既に乗っていたので実は初めてではない。
よーしじゃあいきむ練習しよう!
陣痛が来たら手元のレバー握っていきんでみて!
いきむってなんや。
初産だからよくわからん。
でも人間の本能なんだろう、なんとなくわかった。ていうか排便とほぼ同じ感じね!
便秘体質じゃないからこんな馬鹿力でいきんだことはないけれども。
我武者羅に頑張ったつもり。
赤ちゃんがまだ上の方にいるからちょっとお腹押すね!
両側から2人の助産師さんに心臓マッサージよりボッコボコにお腹を押された。
ちょっとってなんだ。日本語間違ってる。
よく考えてみてほしい。
陣痛が来ていないバリバリ健康体の時でも腹全力で押されたら痛いでしょ?
今最高に陣痛中なの私。でも陣痛より押されてるせいで痛いの。ぐえぇってなってるの。
ていうかさ、赤ちゃん下がらせるのってこんな物理的な方法取るの?
色々ビックリなんですが!
ふんぐぅぅぅぅえああああああああ!!
ってなってたよリアルに。声小さいで有名な私がクソデカボイスになってたよ。
そんなことを繰り返してるうちにパシャっと破水したような感覚。
私の勝手な願望かもしれないけど、助産師さんって「いいよー!もう少しだよー!」とか「頑張ってるね!」とか励ましてくれるものだと思ってた。だって私こんなに頑張ってるし。痛いし。
なんか私ポツンで仕事の話とかして談笑してんの。
あの、一応私と息子、主役・・・。
もう少しかまって???
下がってこない
どうも産道が狭いのと赤ちゃんがまだ上にいる(下がっても頭が中に戻って行っちゃう)らしく、吸引分娩になるだろうとのこと。
でも先生がまだ来ない。
「今日予防接種の日だっけ?」
「あと20分ぐらいで来るんじゃない?」
とか話してるし。どうでもいいから早く来て・・・早く楽にして・・・
待ってても仕方ないからひたすらいきむのみ!
疲れすぎて呼吸の仕方を忘れるほどにいきんだ。とにかく必死。
ただ耐えてるよりいきんでる方がまだマシ。
そうこうしてるうちにようやく頭が見えてきたらしい。
髪の毛の生え具合ちょうどいいよ!
頑張って!!
いや励まし方草!
痛い中で思わず笑ってしまった。なんだそのコメントは・・・
そして朗報!
頑張っていきみ続けたおかげか普通分娩でいけそうとのこと!!
っしゃぁやったるで!!!
でもまだ会陰切開してない。
先生まだー!?!?!?!
先生が来た!!!
やっと来てくれたー!もうすぐってことだね!
早速会陰切開。
いや痛いわ気付いたわ!ショキンってかんじで切れたよ今!!
切られてからいきんだら「!?」ってなるほどの激痛が。
どうやら中途半端なところで赤ちゃんの頭が止まった模様。
確実に今挟まってる!!裂けてる!!!そこで休むな痛すぎるー!!!
その後ヒーヒー言いながら1、2回いきんだところで「もういきむの止めて!」の声。
そして温かいものが「ドゥルン!」と出てすぐに産声。
第一子、一太郎が誕生したのでした。
陣痛開始から3日半、入院から3日、分娩室に入ってから約1時間。
長い闘いが今終わった。
出産を終えての感想
予想外のことがたくさん起きた出産。
無痛じゃなくて和痛ってやつだったのかも。そもそも無痛の定義は病院によって異なるらしい。
こんなに時間かかるとも思わなかったしこんなに腰とお尻が痛くなるとも思わなかった。
こんなにつらくて長くても安産扱いなのは少し納得いかない気もするけど…
でも無事に生まれてくれてすべてが報われた。
イヤイヤ期で手を焼くことも多いけど、この日のことを思い出すと感謝の気持ちでいっぱい。
と感動的に〆ようとしましたが、私の戦いはまだまだ続く!
次回、産後編!乞うご期待